「3組の担任になった、木村恵美(きむら えみ)です。よろしくね」



担任は、20代後半の若い女の先生だった。



「じゃー早めに学級委員、決めましょうか。誰かやりたい人いるかしら?」




学級委員って事は、もしかしなくても..



「月野君がいいと思いまーす!」


「俺も智也がいいぜっ」



みんなが口々に月野君の名前を出していく。



やっぱり、月野君になるよね。


みんなからの信頼、厚いし。





「え?俺?まーいいけどー」




「男子は決まりね。次、女子だけど....」




「「「はいっっっっっ!!!!」」」





ほとんどの女子が、声をあげる。



相変わらず、人気者だな。





「お、多いわね。じゃあ、女子はくじ引きって事で!」




先生がアッサリ決め、女子達は順番にくじを引いていく。



「あああーーー」



ハズレを引いたのか、次々にみんなが悲鳴をあげていく。




あっとゆう間に、自分の順番が来た。


軽く深呼吸する。


どうか、引きませんように.....




紙を出し、ゆっくり開ける。




ー頑張れっ!ー



と書かれている紙。





これは、まさかの.....まさかの......





「あら、星川さん、当たりじゃない」



先生の顔を見ると、ニコッと笑う。


「よろしくねー」




う、嘘だ....嘘だ......




「わー陽菜実、当たりじゃん。頑張ってね。」



もう香夜、笑い事じゃないって、




何で、今日はこんな地獄みたいな日なの!?





はぁー意味わかんないよ.......





「星川っ!」





ドキッ.......






「つ、月野君.......」







急に名前を呼ばれ、びっくりした。

私の名前覚えててくれたんだ.....





でも、そんな事は今どうだっていい....








「学級委員、頑張ろうな!」



「.......う、うん......」








そんな笑顔で私に笑いかけないでよ。





諦められないじゃない..........