私達は、保健室を離れ準備室に入った。




物がたくさん置いてあり、外を見ると体育祭の表彰式が行われていた。




心臓がまだドキドキと音をたて、鳴っている。


「智也になんか言われたの」


「っ!」



坂神君って、何でこんなにわかっちゃうんだろう。


嘘、つけないや.....



「"どこで倒れてても助けに行くよ"だって.....そんな事言われたら、また好きになっちゃうよね......」




本当にびっくりさせられるよ、月野君には...





「え、それだけ?てっきり、告白でもされたかと」




「こ、告白っ!?そん事あるわけ....てか“それだけ?”ってどうゆうこと!?」




「それだけで、ドキドキしちゃったんだ」


呆れた顔で、鼻で笑われた。


そ、そうだった。

坂神君、ブラックなところあるんだった...



「私はその言葉が嬉しかったのっ!」

「へぇ」


冷たい反応が返ってきた。

てか....何で私、坂神君にこんな事話してんだっ


そういえば、なぜ坂神君と二人っきりっ!?




坂神君を見ると、手にはドリンクがあった。


私の視線に気づいたのか、

「あーこれ、上野さんと智也に渡そうと思って」そう言った。




「優しいとこあるんだねっ!」


「...うるさいな」



顔が少し赤くなっていた。


ブラックなとこばかりじゃ無いんだね〜


やっぱり、良い人?



「それにしても、穂乃果も無事でよっかた」




「俺、思うんだけど。智也って本当に上野さんの事好きなのか」



考え込むように、突然、私に聞いたきた。


私はその言葉を理解できず、数秒沈黙が続いた。



「な、何言ってんの。好きだから付き合ってるんじゃ.....」




「あいつ、聞いてきたんだよ。"恋って何だろうなー付き合ってどうすんだろー"って」




「そ、それは、恋愛に慣れてないからだと思うよ.....」



そうだよ、両思いだから付き合ってるんでしょう。


じゃなきゃ、何で......



「......そうかもな。わりぃ、変な事言った」



そう言い、準備室から出て行った。



私は、終わった体育祭を見ながら坂神君が言った事を考えていた。