「陽菜実ー!」



声の聞こえる方を向くと、穂乃果(ほのか)が手を振っていた。




あの子は、上野穂乃果(うえの ほのか)。
私の親友。
明るくて、元気な女の子。



穂乃果とも友達になれたのも、月野君のおかげ。




「ねぇねぇ、聞いてっ!さっきねダメ元で月野に告白したらね、付き合うことになったんだ〜!!」


ん????







え?








今、つきの...って言った?











「ね、ねぇ、穂乃果。誰に告白したの...?」




息をゴグッと飲み込む。






「だからー月野だってばー」








つきの....



「......つきのって....どのつきの.....」








「月野って、月野智也しかいないでしょーー」





心臓にビリビリっと衝撃がきた。





ツキノ......トモヤ......



月野智也..........










ウソ....ウソ...なんで.....




頭の中がグチャグチャで、何がなんだか分からない.......









「陽菜実ー?どうかした?」



穂乃果に声をかけられて、ハッと気がついた。



「う、ううん。よ、よかったね.....」


いきなりすぎて、何が何だかわからない。


いきなりで頭がついていけないけど。



これだけは、分かる........









私の恋は終わったんだ............