「次は2年生によるリレーです」


放送が入り、私たちはゾロゾロと移動し始めた。


「走るのやだなー」


香夜がブツブツと文句を言っている


「香夜は足速いんだからいーじゃん」



選抜リレーとか何度も出てるし、かなり速い


運動神経、良いのに本人は動くの嫌いだからなー




私も走るの苦手だし嫌いだけど、ビリにならないように頑張ろう







「位置についてよーい.......」


パンッ



ピストルの音と共に、第1走者が走り始めた。



赤組は.....


あ、今のところ6位.....

6位っ!?最後だ



あ、穂乃果も走ってる
めっちゃ速いな



バトンは次々に渡されていった



緊張するなー

心臓ドキドキする


私の前の番の香夜にバトンが渡った。



風のように素早く、他の組みを次々に抜いていき、3位まで順位を上げた




す、すごい。速い


穂乃果と香夜、対決したらどっちが速いんだろう

そんな事を考えているうちに、香夜があっという間に来た



「陽菜実!」


香夜からバトンを渡され、私は走り出した



はぁ、はぁ...


これは結構きついな


あ!ぬかされた....


後ろを走っていた人達がどんどん私を抜かしていく



あ、どうしよう...

私のせいで......




「星川っ!!」


「!?」


下を向いて走っていたけど、名前を呼ばれ前を向いた



つ、月野君...!!


そうだ、私の次はアンカーで月野君だ



「頑張れーっ!」


「.......!」


私は全速力で走った


何でこんなに無我夢中で走っているんだろうって思うくらい走っていた



月野君の横には緑色のはちまきをまいた坂神君もいた


坂神君もアンカーなんだ



あと、もう少し.....


届け!届け!




「月野君!」



「任せて」


ドキッ.....


笑ってそう言い、月野君は走っていった




速い!

一番最後だったのに、どんどん抜かしていく


ついには、2位まで上がっていった


1位は、緑組の坂神君だ。



二人ともはやい..接戦だ


もう二人の勝負って感じだ。



月野君........


頑張れ.....頑張れ.....


”頑張れっっっ!!!!”



周りからすごい声援が響く。



「頑張って!!」

私も精一杯声をあげた。



二人ほぼ同時に同時にゴ一ルした。