「よかったな、咲蘭」

あたしは、泣きながら頷いた。

「よしよし」

拓真は優しく、頭を撫でてくれた。

「咲蘭ちゃんって、呼んでいい?」

あたしは頷いた。

「わあぁ」

それから毎日、クラスのみんなと喋った。

だけど、ご飯は食べれず、作った笑顔をみんなに向けていた。

本気では、笑えない。

心のどこかで、疑っているのかもしれない。

いつか、疑わずに接することが出来たらいいな。