しばらく経つと、学校が見えてきた。

ーーズキン

「ふっ」

「大丈夫?」

「う、うん……」

だけど、お腹はすごく痛い。

「うっ!」

「咲蘭!」

吐けないのが一番苦しい。

「大丈夫か?」

「ハアハア……」

あたしは静かに頷いた。

「咲蘭、保健室行く?」

「ううん、大丈夫……負けちゃ、ダメだから……」

「だけど……」

「拓真がいてくれるから、大丈夫」

「……っ!分かった。じゃ、行こ」