キスは甘い蜜の味

「そうなんだ……」

だけど、今は交流なし……

可能性は、希望はなくなった……

他に、なにかあるのかな……

でも、諦められない。

だって、彼の願いだから。

「奏!」

「なに」

「南川亜佐美で、捜してくれないかしら?」

「ああ、いいよ」

お兄ちゃんは、警察庁に勤めている。

「分かった、ありがとう」

「どう?」

お兄ちゃんは黙って、首を横に振った。