「ふっ……ホント、イヤになるよ。大丈夫、飛び降りたりしないから」

あたしの顔を見て、そう言った。

「俺、結城拓真。君は?」

〈望月咲蘭です〉

「よろしく。じゃあまた」

そう言って、去っていった。

もの静かな人だな……

「売店行こ……」

大好きな飴を買って、病室に戻った。