キスは甘い蜜の味

「拓真、起きたか」

「親、父……」

この時の親父の顔は、冷たく、他人を見るような目付きでもあった。

「お前の足はもう、動かない」

はあ?

動くだろ。

「脊髄を損傷してた。だからもう、歩くことも、立つことさえ不可能だ」

脊髄損傷……?

んだよそれ……

「生きていただけ、ありがたいと思え、この親不孝者が」

「……っ!」

この時の俺は、とうとう全てを失った気がした、あの子に会うまではーー