キスは甘い蜜の味

「例え拓真が障害者だとしても、恋していいと思うよ?」

「……」

「ああそっか。今野くんは、“障害者だから恋しちゃいけない”って思ってんだ。だったらなんだよ!障害者だから恋しちゃいけないって誰が決めた!ああ!!?答えろよ!」

「……」

「誰も決めてないよ!子供産めない?あいつは無理?だったら俺にしないか?ふざけんじゃねぇよ!女は!子供を産む道具じゃないよ!子供つくれないからとか関係ない!確かに子供産みたいって思うけどでも!あたしは拓真といれるだけでいいの!だからあんたには!1ミリたりとも関わってほしくない!とっとと!あたし達の前から!失せろ!」

「……チッ」

舌打ちをして、今野くんは帰って行った。