ハッピーエンド

 
 部屋を出てわかったが先程居たのは小綺麗なアパートで、どうやら藤堂さんが手配してくれたらものらしい。
 
 運転を黒いスーツの男性に任せ、藤堂さんが話し始めたこれからの生活について。

 まず、藤堂さんは仕事の都合で外国に行くため、あのアパートに住むのは私一人になるということ。
 また、金銭は藤堂さん必要な分を送付してくれるということ。

 次にここでの私の立場は理論上、藤堂さんの養子となっているらしいのだが、メディアにバレると色々ややこしいらしく秘密にしてほしいということ。
 
 そして、私は高校二年生の転校生として『青春の暁』の主人公たちが通う男子校に通い、彼らをハッピーエンドに導くこと。