奏「だって求めてないでしょ。
伊織ちゃんは初めから
九条くんの代わりなんて求めてない。
代わりでいいなんて
そんなのはただの俺のエゴだよ。」

茜「でも、阿久津くんは
すごく伊織の事を大切にしてた。」

奏「そうだよ。好きだったよ。
代わりなんかじゃなかった。
九条くんの代わりじゃなくて
阿久津 奏として伊織ちゃんの事が
好きだった。だから、行け以外の
言葉をかけられなかった。」

阿久津くんはものすごく
伊織の事が好きだった。

奏「要するにね、雪村さん。
俺は阿久津 奏として
九条 京夜に負けたんだよ。」

そんな姿を見たらもう
私は· · ·立ち竦むしかなかった。