こんな日が訪れる事は
初めから分かっていた。

九条くんに呼び出された俺は
最寄り駅前の公園にいた。

奏「話って何?」

京夜「再来週の夜
涼介の家に来てくれないか?」

奏「どうして?」

京夜「伊織の誕生日会をするんだ。
阿久津にも来て欲しい。」

奏「‥行くけどさ、何で
九条くんが俺の事を誘いにくる訳?」

京夜「いつか、俺は言ったよね?
パラレルワールドを信じてるって。
俺はずっと別世界の俺が
ただ幸せな人生を歩んでいると
思っていた。いや、正確には
思い込みたかったんだ。」

奏「思い込みたかった?」