木崎と分かれ、家に帰ると
バツ印が増えていく
カレンダーを眺めた。

今日は10月13日。
また今日も一つ
バツ印を書き足した。

4月から始まったカウントダウンが
もう随分と近くまでやってきていた。

いつかの涼介の言葉を思い出す。
真っ白な伊織を守るために
俺がするべき事は
伊織の前からいなくなる事。

きっと、涼介は知っていた。
俺の欲しがる言葉を
知っているからそう言った。

初めから決めていた事なのに
ここ最近の俺はどんどんと
臆病になっていて
最後の一押しが欲しかった。