忘れられていた事に腹が
立ったのかもしれない。
あの日の態度が
気に入らなかったのかもしれない。
無視した事を根に
持っていたのかもしれない。
彼女を怒らせたかったのかもしれない。
涙を見たかったのかもしれない。

分からない。
だけど、ワクワクした。

大学を出るとバス停の前で
メガネ女をベンチに座らせる
九条くんの姿を見つける。

俺はそこへ向かい声をかける。