京夜「伊織が泣いてた?」 振り返った九条くんの表情を 見てしまった俺はその次の言葉を 口にする事が出来なかった。 京夜「俺は、今まで 伊織の泣き顔を見た事がない。 そして、これからも見たくない。」 まさか、そんな訳がない。 伊織ちゃんと出会って、たった 何か月の俺が何度も伊織ちゃんの 泣き顔を見ているというのに 10何年も一緒にいる九条くんが 見た事がないなんて有り得ない。