どっちでもいい。
でも、今は聞きたくない。

携帯の電源を落とした私は
大きな木の下で泣き続けた。

奏「‥はぁ。はぁ。はぁ。
俺の事なめてるの?」

聞き覚えのある声。
きっと今、彼は起こってる。

傘もささずびしょ濡れに
なりながら息を切らす
阿久津くんがそこにはいた。

伊織「何で‥来たの‥?」