慌てて電話を切ると
突然雨が降り出した。

濡れた浴衣が重たくなって
そしたら、私の心もどんどんと
重たくなっていって
人目も気にせずわんわん泣いた。

ープルルルルル
ープルルルルル
ープルルルルル

何度も何度も鳴り続ける電話。

心配した京夜からかもしれない。
私の電話に気付いた阿久津くんが
かけ直してくれてるのかもしれない。