久しぶりに聞いた京夜の声。
それだけで溢れ出す好きに
もう嘘なんてつけなかった。

奏「あーあ、電話しちゃった。
これでまた友達に逆戻りだね。」

伊織「阿久津くんっ!」

私を追いかけてきたのか
息を切らした阿久津くんが
呆れた表情を浮かべる。

伊織「きっと寂しがってるよ。
京夜はね、一人ぼっちなの。
明かりの灯らない家の中で
たった一人ぼっちなの。
だから私が‥そばにいて
あげなくちゃ‥ううん。
私がそばにいたいの!」