京夜の寂しげな後ろ姿。
小さくなるその背中を
本当は追いかけたかった。

追いかけてぎゅっと
抱きしめて手を繋いで
一緒に帰りたかった。

だけど、怖くなったんだ。
そんな事をしたらもう一生
京夜が私の名前を
呼んでくれなくなる気がして
私に笑いかけてくれる事が
なくなってしまう気がして
出来なかったんだ。

頬に伝わる生温かい一筋の涙。