もうやめておかないと。 そう思うのに伊織ちゃんを見ていると そういう訳にもいかなくて 危なかしくて脆くて‥逞しくて強くて 近くでその姿を見ていたいと 思うようになっていた。 伊織ちゃんの事が好きだとか 誰に興味があるだとか そんな事はどうでもよくて たかが恋愛なんかで 感情のコントロールが 出来なくなる伊織ちゃんを ただ、近くで見ていたかった。 レポートをまとめ大学を出ると 正門のベンチに座る 伊織ちゃんの姿を見つける。