模試の会場に着いた私は
辺りをキョロキョロと見渡した。

いつも一緒にいる伊織がいない事が
なんだか落ち着かなくて
せめて知り合いの1人でもって
そう思ったけど知っている顔は
見当たらなかった。

深呼吸しながら私は
心を落ち着かせる。

奏「雪村さんも来てたんだ。」

茜「え?」

斜め後ろを振り返ると
そこには阿久津くんがいた。