素直じゃない私の王子様









その後ろ姿を見て、やっぱり一緒に学校まで行くことはないのだと理解する。


「私は、ただ仲良くしたいだけなのにな……」


ポツリと呟いた言葉は、咲くんに届くはずもなく空に吸い込まれるように消えていった。






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「でね、咲くんはそっけないと思うんだよね」




学校の昼休みにて、口を開けばそんな言葉が出てしまう。

それを聞いてくれている親友の凛はお弁当のおかずをつつきながら、うんざりした顔をしつつも私の話に耳を傾けてくれている。

優しい。




「アンタは本当に浅間くんが好きだよねえ」



「だから私は咲くんにそういう気持ちを抱いてるのではなくて……」



「あら、だって一日に何回聞いてるか分からないもの。いっそのこと告白してみれば?上手くいけばずっと一緒にいられるじゃないの」





なんて適当な、恨みがましい目で凛を見つめるも素知らぬ顔をされる。






「また、咲の話してるのか?」