小西と殺害現場となる寝室へと入る。
「・・・・真っ昼間からはきつい。」
「・・そうですね。」
鑑識の邪魔にならないよう、
死体に向かって合掌する。
ベッドに仰向けに横になっている林ダイスケの衣服は、元の色が何だったのか分からないほど赤黒く染まっていた。
「長さん、凶器の包丁に指紋は?」
ベテラン鑑識の長野さんがリビングで指紋を採取していたので声を掛ける。
「べっとりついとったよ。どうやらこの犯人さんは、逃げも隠れもしないようだわな。」
「そうですか。死亡推定時刻は?」
「解剖してみんことにははっきりせんが、
恐らく昨夜の22時~24時頃ってところだわな。」
「了解です。」
長さんが再び手を動かしたので寝室へと戻る。



