「真田。」


「はい。」


解散となって皆会議室を出て行く中、
川辺課長が俺を呼んだ。


「どう思ってる?」

川辺課長はホワイトボードに貼ってある谷口の写真を見つめながら尋ねる。


「谷口が殺したのは間違いないと思いますが・・・。」


「やっぱりお前は動機にこだわるか?」


「そうですね・・。
動機という意味では今のところ、
“谷口と被害者は高校時代の同級生だった”
って事しか分かってませんから。」


「動機以外、本人の自供も、
物証も状況証拠も揃ってきた。
あまり時間はかけられないぞ?」


「ええ。
明日は直接取り調べするつもりです。」


「・・珍しいな?
小西や他の連中に任せないのか?」


「ちょっと谷口に聞きたいことがあるので・・・。」