「あの・・母は・・?」 「ずっと今日という日を待ち望んでましたよ。寝たきりのその体を無理に起こそうとして迎えに来ようとしたぐらい。」 「・・・・・。」 俺の言葉を聞き、小室は次第に肩を震わせながら・・膝から崩れ落ちた。 「・・・アアアア・・・ごめんよ母ちゃん・・・・アアアア・・・!」 その目から大粒の涙がこぼれている。 この姿を見て・・少し安心した。 「さぁ乗ってください。 一緒に行きましょう。」 嗚咽混じりの小室を後部座席に乗せると、 車を発進させた。