「1つだけ教えて下さい。

ミカさんとの結婚は本人の意思を無視して、
あなた方が無理矢理決めたんですか?」


「・・・なに?」


「ダイスケ君は、ミカさんとの結婚をしたがらなかったんじゃないですか!?」


「・・・・・・・・・。」


「・・・・・。」


「・・30歳を過ぎた男に、
嫁を取らせるのは普通の事だ。」


「・・・・・・質問に答えて下さい。」


「ダイスケが嫌がろうが、

家庭を持たせて、
ダイスケの次の跡取りを作らせるのが、

親としての最後の躾けだった。」



・・・・・・・・・。


その言葉を聞き、
目が見開いて思わず握り拳を作ってしまう。


「・・・・それは躾けじゃない!
虐待だぞ!?」


「なんだと!?」



これ以上この男と話す時間が勿体なかったので、門をくぐって林家をあとにした。