「ちょっと彩衣菜~見た!?」

中学から仲の良い
゛河西 美星゛(かわにし みほ)

が目を輝かせて私に話しかけてくる。

「なにをー?」

いたって私は普通に答える。

「超イケメンが同じ学年にいるんだって!」

「ふーん、良かったね!」

「反応うす!」

「興味ないもん」


私はあまりかっこいい人とか興味がないのだ。中学の時にとても嫌な思い出がある。


そうは言ったもののイケメン好きの美星は

「見るだけでもいいからさ~、ね?いこ!」

「そこまでいうなら、」

となりのクラスに引っ張られて着いた先には


メガネのかけたおとなしそうな女の子がプリントを落としたのを拾っている男子がいた。

その男子は前髪が目にかかるぐらいの黒髪で
背が高くて細い感じだった。

鼻が高くて目元がスッキリしたつくりでクールな雰囲気をまとっていた。


美星のいうイケメンがこの男子だってすぐ分かった。

「あ、ありがとう」

おとなしそうな女の子がイケメンに言う。

「べつに、」と一言だけ言って

私達がいるドアの方に来た。