それからは

二人で散歩して、写真を撮って…

帰るまでずっと一緒に過ごした。

四人の所に帰る時は…

やっぱり咲ちゃんに話す勇気が持てなくて…

別々に帰ったの。

バレたら結婚すればいいし

もしかしたら…もう沢山の人達にバレてるかも知れないけど…

出来るなら…バレて大騒ぎされたくないし

今のままでいたいから。

先生も

気を使われると仕事がやりにくくなるし
オレのニヤケた顔を指摘する人間は
四人で十分だからって…
「隠せる範囲で隠そうね。」って賛成してくれた。

「また帰って電話するね。」

昨日の淋しい別れとは違って

笑顔で別れて四人と合流することができた。

「ただいま。」

満面な笑顔の唯に

「写真撮ろう!」って…

この旅行一番の、五人の思い出を残せたの。

バスに乗って

「ありがとう」って伝えると

「唯ちゃん、楽しかった?」

「思い出、できた??」

「お礼は、夏休みデートの報告ね!」って三人が口々に騒ぎ始めて

からかわれる唯を見ながら

「元気になったね。」って

彩ちゃんも安心した表情を見せてくれた。

四人の温かさと愛情を実感させられる………

四人が側にいてくれるから…

こんな唯でも

先生に付いていくことが出来るんだよね。

先生とは違う存在だけど…

唯には、とっても大切で……

離れたくない人達なの。

………ホントに、ありがとう。

今度は……

唯だと力不足だけど

皆に何かあったら…唯の全力で助けるからね。

心地よい安心感に包まれて

いつの間にかウトウトしながら、家路に向かった。