キンダーガーテン 二   ~優しい居場所に~

強い口調で言われたら…悲しくなった。

ワガママ言ってるって…………分かってる。

…………でも…嫌なんだ………………。

「もぅ………だって……。
先生…………咲ちゃんって……呼ぶんだもん…」

「はぁ~??
そりゃ、旅行にきて"先生"って呼ぶのも…へんだからねぇ。
2日間だけだよ。
………もしかして、ヤキモチ??」

口の端が上がってる。

「違うもん!!……ヤキモチじゃないもん………。
……………………………違うもん………。」

もう、殆んど駄々っ子。

情けなくなってきて、涙が出てきた。

「はいはい。」って…

いつもみたいにギュッとして、頭を撫でてくれる。

先生の顔は、すっかり優しくなってニコニコしてるの。

…………違うのに………

ヤキモチじゃないのに………。

「先生…。
明日……咲ちゃん達と一緒にいないで………。」

「だったら、唯ちゃんが一緒に歩いてくれる?」

「……………………ダメ。………でも…咲ちゃんとも………ダメ。」

「だから~ヤキモチでしょう?」

「………違うもん。………ヤキモチじゃない………ふぇ……うっ……」

言葉に出来ないもどかしさから

本格的に、涙が溢れてきた。

泣きじゃくる唯に

さすがの先生も、笑いを引っ込める。

「ちょっ…ちょっと……唯ちゃん?
どうした??」

……………ヒック。

「だって咲ちゃん………先生の…こと……
好きって…………………ヒック……言ったん……だもん。
明日……誘うって………うっ…。
唯だって……一緒に…いた……いのに。ヒッ………。
一緒に…いられなくなるの…………ヒィ……
嫌だから……………。
我慢してるのにぃ~…………え~ん……………………。
ヤキモチじゃなくて…………悲しくなったのにぃ………」

「ええっ!!……咲ちゃん…………じゃなくて…
咲先生が??…………えっ。」

「なのに………ヒッ……話そうと……しても……
先生っ………怒ってて……。ふぇ…ん。
壁が……出来て……………
先生が…いなくなるって……………ヒック……思うと…
怖……………かった……。」

泣きながらの会話は、中々言いたいことが言えなかった。