キンダーガーテン 二   ~優しい居場所に~

ぼぅ~と眺めていたら……

「ねぇ~先生………。………聞いてますかぁ~。
先生の好きな人の話しですよぅ~
ねぇ~先生。
先生って……好きな人いるんですかぁ??」

えっ!!好きな人!!

急に現実に戻されて………顔が赤くなる。

もちろん頭に浮かぶのは……

今、リラックスしてお酒を飲んでいる先生の顔。

「うわぁ!いるんだぁ~
先生…可愛い!」咲ちゃんの指摘に

「えっ!!ホントですか?付き合ってるんですか??」

突然!航君に顔を覗き込まれた。

「………………うん………。」

あっ……言っちゃった……。

「あぁ~!ショック~
オレ………本気だったのに………。
告る前に失恋かよぅ………。あぁ~
…………………もう、今日は飲もう!!!」

えっ!失恋って……

唯に???

びっくりして顔を上げると

「ええっ!!
もしかして……オレの気持ちに、気づいて無かったんですかぁ?
結構、アピールしてたんですけどねぇ~
あの笑顔って…。
脈あるって思ったのにぃ~」

落ち込む航君に

「ムリムリ!!
今の彼氏も1年かかって…や~っと通じたんだから~」

「気づいてくれるの待ってたら、一生ムリだね!
あの笑顔なんて、何の意味もないよ!
まっ!!伝わって、良かったじゃん。」

「まぁ~諦めなさい。
唯ちゃん達って、ラブラブだから。」

はぁ~っ………………。

大きなため息を吐いて、ビールを煽る航君。

大丈夫かな??

「ほいほい、こっちにおいで。
お姉様達が、慰めてあげるから。今日は、飲みなさ~い!!」って

航君を連れて行く海晴ちゃんと梓ちゃん。

……ごめんね。

周りが三人になって、ちょっと落ち着いた頃