キンダーガーテン 二   ~優しい居場所に~

「悠君、写真撮ろう!」

唯のワガママって……これくらいしか思いつかない。

「今度は何を悩んでるんだか。」

優しい先生がいつも先回りして甘えさせてくれるから…

ワガママを思いつかないんだけどなぁ。

もしかして…こんな愚痴を話すのも

先生に甘えることになるのかなぁ??

「甘えたいしワガママ言いたいのに……悠君が言わせてくれない。」

「ええっ!!オレ???」

ちょっとイジワルして…

言葉を少なく言ってみた。

本当は……『先回りして甘やかす』って言葉があるけどね!

思った以上に驚いてる。ふふっ!

可笑しくなった唯を見て首を傾げてる。

楽しいからもう少し困らせちゃお。

ねぇ~先生。

こんなことが出来るのも…先生だけなんだよ。

お父さん達には…ワガママを聞いてあげたり、我慢はするけど…

相手を困らせるなんて考えたこともないもん。

先生だけなんだよ、我慢しないで甘えるのって……。

分かってないのは先生なのになぁ~

「う~ん。
怒ったのがまずかったか???強引過ぎか??
浴衣を直ぐに誉めた方が……………」

ブツブツ悩む先生が可哀想になって

「唯が甘える前に何でもしちゃうんだもん。
おねだりも、ワガママも…言う暇無いんだよ!」ってギュッと抱きついたら

目を見開いて………………破顔した。

「やっぱり……帰ろうかなぁ~。二人でゆっくりしたい。」

「ダ~メ!
花火見て、リンゴ飴買って~
色々食べて、写真を撮るんだもん!!ワガママ、聞いてね!」

唯のおねだりに幸せそうに笑ってくれる先生。

遠くで花火大会開始のアナウンスが聞こえてる。