キンダーガーテン 二   ~優しい居場所に~

「唯ちゃんって…コーヒー苦手なのよね?
ミルクティで良い?」

「あっ……はい。………すみません。」

「いいのいいの。
悠人がね。
『初めてきて、苦手な物が出たら無理するから』って教えてくれたの。」

………………………………先生。………

「だったら、そこのグラスを6個出してもらえる?
あっ…大樹のは、ドラえもんね。
う~ん!良いわねぇ~‼
美香ちゃんとキッチンに立つのも幸せだけど
今まで連れて来たことのない悠人の彼女なんて!
今日は特別ねぇ~!
いつか3人で一緒にお料理する日もくるのかしら?
楽しみぃ~‼」

大したお手伝いも出来ず、申し訳ないって思ってたのに…

それでも、心からの笑顔を見せてもらえて……来て良かった。

ケーキとお皿をテーブルに運ぶと

「あっ、唯ちゃんいらっしゃい。」ってお兄さんが入ってきた。

「お邪魔してます。」

お兄さんとは3回目だから、さすがに笑顔が出るようになった。

「唯ちゃ~ん!!」

夏休み前まで、唯の周りに沢山いた声と身長の男の子が

唯の足にギュッとくっついて来た。

「キャッ!」

突然の事にびっくりして声をあげると

ニッコリ笑って、もっとくっついちゃった。

「こらっ!大樹!!」

先生に捕まって、肩に担がれた。

「悠!!離せぇ~!!!」

「相変わらず生意気!
ゆ・う・に・い・ちゃん!!」

荷物のようにソファーに下ろすと、くすぐりながら言い争ってる。

……………挨拶しても……いいのかなぁ??………

「あの…大樹君。…こんにちは。」

目線を合わせるように、少し前屈みになると

今度は首にくっつかれたの。

「大!!」

怒る先生をムシして

「唯ちゃん、僕の部屋で遊ぼう!トミカがいっぱいあるよ!」って

…………このお家の人達って…

先生が怒っても怖くないのかなぁ??