小学校4年の夏、彼女に出会った。
「時田百合ときたゆりです。東京から来ました。よろしくお願いします。」

いかにも都会から来た雰囲気だった。
真っ黒な地毛にショートが似合う可愛らしい子がうちのクラスに来た。

「そしたら優理ゆうりの横窓際の所空いてるんでそこの席にしようか」

俺の名前。相澤優理あいざわゆうり。

「優理さん?、、よろしくお願いします。」

「え?、、あ、はい。よろしく。。」

慣れた人にはよく喋るが俺はかなり人見知りするほうだった。

逆に百合は天真爛漫で誰とでもすぐに打ち解けられる女の子だった。

「優理と百合って、名前被りすぎやろ!!」
お調子者だが、いつも一緒にいる康太こうたが一つ後ろの席から茶化す。

「うるせ」