ーーキーンコーンカーンコーン
「ふぅ、やっと終わった…」
と、同時に女子が俺の机に近づいてきた。

「宮野くん。さっきはどうしたの?
もしかして熱でもあるんじゃ…」

そう言いながらどさくさに俺の額へと手を伸ばしてくるもんだから、咄嗟によけて、作り笑顔を向ける。

「大丈夫だよ…」 と答えると
「ヾ( 〃∇〃)ツ キャーーーッ♡」と騒ぎだした。

クソっ、めんどくせ。これだから女は。
そう、ブツブツ言いながら廊下へ出ると…

「キャー!宮野くんよー!」
今日はいつにも増して声がでけぇ…

すると俺は一気に囲まれてしまった。

ーーゲッ 進めねぇし

すると左の方で聞き覚えのあるような声がした。

顔をそこに向けると”佐藤美紅”がいた。

あっちも気づいたみたいで目を丸くして驚いたようにこちらを見つめている。

俺を覚えていてくれた。それが嬉しくて咄嗟に美紅に向けて微笑んだ。

それと同時に前に隙間ができたので素早く一歩進むと 「キャー!今目が合ったわー!」
「いいえ。私よ」 「私よ!」

あーー、うるせ。全員ちげぇよ。自惚れも大概にしとけよな。

ともう何度目か分からない女子への呆れを感じていると…

「よっ!優。」

「歩…」
歩(あゆむ)は小学生からのダチで、家も近所。


「見てたぜ?お前が女子に笑いかけるなんて珍しいな。」

なんだそれ言いに来たのかよ。

「あ、あれか?
恋でもしちゃったのかぁ?( ´Д`)σ)Д`)プニョプニョ」

は?恋だと?
はっ、笑わせる…この俺が女なんて好きになるわけないだろ。


好きに…なるわけ……