【続】0.0000034%の奇跡




「絶対そうだよ、何万回と聴いてる声聴き間違えるわけないって…!」と熱く反論してくれちゃって、何か泣きそうだよ私。



「そこまで言われると照れちゃうな〜」と言いながら振り向く。
バチッと彼女たちと目が合って……



「どうも、槙田芹です」



「ほらっ…!ほらほら〜っ…!」って泣き出しちゃったね。
男の子たちも固まっちゃってる。
「マジか」「マジか」ばかり言うので「マジです」と答えた。



泣きじゃくる彼女の元に歩み寄り肩をさする。



「急にごめんね?たまたま会話聞こえちゃって盗み聞きしてました」



声にならず首を振りながら嗚咽まじりに泣く彼女。



「本物っすか?」と男の子が聞いてきた。



「今日たまたま大学でセミナーしてて帰るところでした」



「うわ、超奇跡じゃん」



「こちらこそありがとう、嬉しい言葉聞けて元気出ちゃいました」



ようやく泣いていた彼女が
「超好き…大好きです…!その歌声で勇気たくさん貰って…夢を見つける事が出来ました…本当に、ありがとうございました…!」ってこっちももらい泣きしそう。



熱い想いがストレートにぶつかって心が震える。
ありがとうって一言じゃ言い表せれないよ……
ここにも奇跡、落ちてたね。