「いえいえ、だから今までに見た槙田芹じゃなく新たな槙田芹を独占で撮りたいんです」
いくつかの取材を受けている途中で瑚子を迎えに行く時間に。
案の定「行っていいですか?」になり車で移動する。
「普通に行って大丈夫ですか?パニックになりません?」って、何度も言うけど私は一般人よ?
声はかけてくださったりするけど普通にママたちに紛れてるし行事だって参加する。
休みの日は私が迎えに行き、それ以外は母に頼んである。
孫に甘々だからたまに困るけど近くに居てくれて本当助かってるんだ。
あ、瑚子のピアノの先生は実は私の母なのです。
小学生に音楽を教えてたんだよ。
私も母に習ってました。
私にはスタルパだったけど瑚子には甘いそうです。
迎えに行くと「ママ〜!」と瑚子が嬉しそうに駆け寄って来た。
その声に皆が振り返り会釈する。
不思議そうにユイちゃんを見るので「今日1日ママを取材してくれている月島ユイさんだよ」と言うと「コンチハ!」と笑顔になった。
何人か写真撮影に応じている間はユイちゃんが瑚子と遊んでくれていて車に戻る頃にはすっかり仲良しになっていた。

