【続】0.0000034%の奇跡




先に取材を受けてから写真撮影に入る。
撮影部屋になればと2階の使っていない部屋へ通す。
バルコニー側は一枚ガラスで開放感があって奥のテラスに何故かすごく興味を示してくれている。
あ、観葉植物が好きなのね。




「何か本当に何から何まで憧れです、こんな人生送りたいって思いますもん」と隅々までキョロキョロしながら見渡している。
建てる時、最初から二人でデザインしたりしたからそう言われるとめちゃくちゃ嬉しい。



「初回から自宅で撮影OKしてもらえるなんて思いもしませんでした、本当に本当に憧れの存在なんで感激して泣いてばっかですけど気にしないでくださいね?あと、私一人なんで取材しながら急にカメラ構える事もありますがそのまま続けてください!自然体で撮りたいんで」




「了解…しました!とりあえず息継ぎしてね?紅茶もどうぞ」



早口で聞いてる方が息苦しくなる。
憧れてるなんて恐縮だよ。
私…ただの、いち歯科医師なだけなんだけどな。
こうして取材だの撮影だのしていただいて有り難いのは断然私だ。