「智くんじゃなきゃダメだから…」
あなただけは失いたくない。
心からそう思うから泣けてくる。
この場合は私の負け。
強くは出れない。
後から後からこぼれ落ちる涙を優しく拭ってくれて「よく言えました」と頭を撫でられる。
「続きは…?」
「欲しいの?」
今日はとことんイジワル……
自業自得だけど。
素直に認めて頷く私。
「じゃあ僕だけを見てろよ?」
時折見せる鋭い視線。
ギュッと心を掴まれる。
完全に私は…あなたの虜なのです。
「うん…智くんが好き…大好き」
指が絡んで瞳にスイッチが入った。
強引なキスを受け止める幸せ。
この瞳が好き……
この指が好き……
このシチュエーションが好き……
火照る身体が歯止めなどかけきれずに欲にまみれるこの瞬間が……好きでたまらないの。
大好きだよ……智くん………
試したりしてごめんね?
ちょっと機嫌が悪くなっていつもより強く私を求めてくれるところ、たまんないよ……

