「俺の中ではスレスレの所を演じてるんだよ?出禁にならないように」とか言ってるし。
あんたは本気のブラックリストよ!
言い返してやろうか迷ってたらこっちを向いて優しく微笑むから戦闘モードが萎えていく。
「今まで悪かったよ…」
見た事もない表情で見つめられる。
一応、悪いと思ってくれてたんだ。
いかん、いかん。
また騙される所だった。
一応悪い、じゃなくて一番悪い事されちゃったんだから私っ!
「だから嫌いにならないでね?」
ズルい持っていき方だなって感心してしまう。
何も言い返せない。
「皆さんも今まで不快な思いさせちゃってごめんね?俺はただ、純粋にセリが好きなだけなの」って周りも巻き込んでいく。
何も言い返せない。
二人とも目がハートだし……ファンなら尚更ね。
「という訳で槙田芹先生、引き続き宜しくお願いしますね」
「は、はい……」
そういう手でくるのね。
素直にシートに寝て待ってる。
まぁ、丸く収めておいてあげるかな。

