【続】0.0000034%の奇跡




顔を背けられないように彼の手が頬を包んで身動き出来ない。
深く侵入してきたから………
思いきりその舌を噛んでやった。




「イテっ…!」




やっと唇が離れた瞬間突き飛ばして睨みつける。




「バカにしないでよ…!全てが自分の思い通りになると思ったら大間違いよ!」



怒りがキャパを越えたら涙に変わる。
ポタポタと大粒の涙が頬を伝って落ちていく。




「ごめん、泣かすつもりじゃ…」




今頃何焦ってんのよ。
自分がした事わかってんの!?
泣くつもりなんてないのに止まらない。




「ごめん…でも俺にとっては夜も眠れないくらいだったのに…セリは何とも思ってなかったんだって思ったら抑えきれなかったんだ」




「はぁ!?子どもか!呆れた…」




「こんなの俺だって初めてなんだよ!ムカつくくらい頭から離れねぇんだ…!」




「え…?」




「仕事も手につかねぇじゃん……ずっとセリの事考えてる」




「そ、そんな事言われても……」