「黒川春樹が来たの!?ダメダメダメ!あんなイケメン相手にしちゃダメだよ」



うん、そう言うと思った。
でも患者に変わりはなくて、よっぽどの事がない限り出禁にはならないから……って、よっぽどの事されたんだっけ?



「しつこいってだけで何もされてないよね?大丈夫?」




「うん、大丈夫」




ここまで話しておいてキスのくだりは言えなかったズルい私。
余計な心配かけちゃいけないとか都合のいい理由並べて、心の奥隅にある罪悪感に気付かないフリをした。



「ママ〜眠い〜」と足元で目をこする瑚子を抱きかかえ部屋で寝かしつける。
ちょっといつもより寝るタイミングずれちゃったね、ごめんね。
屈託のない寝顔を見ながら自分の隙きの甘さを反省する。



息も出来ないほど熱く、強く抱かれながら身体に濃く刻んでほしいと願った。
いつもと違う智くんを肌で感じながら愛してと乞う。



大好きよ………




本当に本当に愛してる………