「レオン。考え事か?」


同じヴァンパイアの種族、そしてレオンとは一緒に育ってきたエミリオ・デザリーネが血のように真っ赤な液体の入ったグラスを2つ手にして近づいてきた。


「エミリオ。久しぶりだな」


20日もこの世界にいるのにエミリオに会うのは今日が初めてだ。


「ああ。おれも人間界にいたのでね」


そう言い、グラスを一つレオンに渡すと、対面に優雅な所作で腰をかける。


「ダンスも食べもせず、美女と戯れもせずただここにいるだけか?」


不機嫌なオーラを発しているレオンに近寄るものは誰もいなかった。


「くだらないパーティーはもういい」


レオンはクイッとグラスの中身を飲み干す。