時間をかけ、ようやくベッドの端まで移動する。


そして両手を使い脚を床に着けようとした。


だが、ベッドは思いのほか高くシェリルの足の長さでは床に届かなかった。


そうだ、昨日座った時も足は床に着かなかった。


「ふぅ……」


諦めのため息を小さく吐いた時、何かの力でシェリルは背中を「ドンッ」と押された。


「きゃっ!」


押された力でシェリルはなすすべもなく、冷たい床の上に頭から落ちた。


ゴンッと鈍い音が静かな部屋に響いた。


「っう……」


シェリルは額のあまりの痛さに息をのむ。