「閣下の容態が……レオン様をお呼びです」


タイラーがうやうやしく頭を下げて言う。


「父上が?……わかった。行こう」


レオンはすぐにティナの元へ戻って来た。


「ティナ、父が危篤なんだ。これから城へ行くが付いてきてくれるかい?」


病気のティナをここに残しておけない。


「あたしがお城へ?」


城と聞いて不安そうな顔になった。


「そう……君はまだ身体が治っていない。この屋敷にひとりにするのは心配なんだ」