「人間とヴァンパイアが永遠に時を過ごせるわけなどないんだよ?」


「それは!……」


知っている。わかっている……。


だけど……ヴァンパイアになれば両親を裏切ってしまう。


「ティナちゃん、レオンは苦しんでいるんだ。君への愛は計り知れない。でも君がヴァンパイアにならない限りその愛はいつかは消えてしまうだろう。君は老いていく。そんな君をレオンは見るのは辛いだろう」


「エミリオ様……」


ティナは戸惑う。


空色の瞳は潤み始めてもいた。


「レオンに言われたわけではないよ。俺の判断で話している。俺は君たちを応援しているから」


ティナは小さく頷いた。