「どこかへ行け」


「まあ……最近のレオン様はおかしいですわ。前はもっと可愛がってくださいましたのに」


熟れたりんごを思わせる唇を軽く突き出す。


「カサンドラ、レオンは考えることが多いんだ」


口を挟むのはアシーネの鎖骨の辺りに唇を寄せていたエミリオ。


「カサンドラ、今日はレオン様のご機嫌が麗しくないようだからお怒りに触れぬようよそへ行っていた方が良いのではなくて?ほら、あそこでジャンが貴方を見ているわ」


エミリオの銀色の髪に指を絡ませアシーネが言う。


「ジャンなんて興味は無いわ」


エミリオとアシーネから言われてカサンドラが不機嫌になる。


「あら?レオン様がいらっしゃらない時にはジャンと良い仲に見えたわ?」


フフッと笑うアシーネにカサンドラが睨む。


「話はどこかに行ってやってくれ」


レオンが苛立たしげに言い放つ。