エミリオに向けられた言葉はきつい声だった。


今までの会話は聞かれていたらしい。


エミリオは肩をすくめて、立ち上がると扉に向かう。


「これで僕は帰ることにするよ。さようなら。ティナちゃん」


レオンはエミリオに何も言わなかった。


エミリオが出て行くとレオンがティナの傍に来た。


ティナは真っ赤な顔をして荒い呼吸をしている。


「寝ていなければダメだろう?」


レオンはティナの背に手を伸ばして寝かせようとした。