「そう、シェリルは100年前のレオンの人間の恋人。レオンが唯一愛した女性だ……でも今は……」


エミリオが少し考え込むような仕草をした。


しかしティナはシェリルがレオンの恋人と聞いて、頭を殴られたような衝撃を覚えた。


知らなかった……。


レオンは元の恋人の名前をあたしにつけた。


エミリオが次に何を言うのか怖い。


聞きたくないっ!


ティナが両手を耳に置き、悲痛な顔をした時だった。


「エミリオ!そこで何をしている?」


眉根を寄せたレオンが戸口に姿を現した。