桜:うん、悠。私はお腹いっぱいだからごちそう様でした。


零:母さん、私ほとんど父さんの事を覚えてないからアルバムに父さんの写真あったら見せて。


桜:わかった、家族のアルバム出すから私の部屋に来なさい、零。


零:うん、母さん。


桜:小さい時の零と悠と父さんよ、零は、心臓悪いのわかる前は父さんばかり追いかけてたのよ。いつも、どんなにつかれていても、悠と零を見ると笑ってた。だから零が移植して、元気になって母さんは嬉しいの。父さんがそばにいてくれたらと思う時もあるけど、心配かけたくないから精一杯私がそばにいて悠と零の成長を見てくわ。


零:ポロポロ-、知らなかった…。父さんとゆっくり話してみたかったけど、愛されてたんだとわかったから母さんとお兄ちゃんと生きてく。空の父さんが笑顔でいられるように。ありがとう、母さん、おやすみ。


桜:おやすみ、零。悠、泣かないでよ、責めてる訳じゃないから。


悠:零には言えないよ…、今でも父さんがいたらなと俺も思うけど、口には出せないんだ。俺のせいだから…。だから、母さんと零は俺が守る父さんのぶんまで。


桜:ずっと抱えさせたのは私のせいね、零に指摘されるまで辛く当たり続けたから…。